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No.082:年始のご挨拶(2005年)
「年始にあたって」
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No.081:原子力(第4回)
国策と原子力の関係
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No.080:原子力(第3回)
国内外での原子力利用の現状
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No.079:原子力(第2回)
原子力って何?
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No.078:原子力(第1回)
なんとなく原子力
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No.077:環境(第25回)
プラスチック
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No.075:環境(第23回)
家電
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No.073:環境(第21回)
生ごみ
No. 102 update 2006.02.02 PDF版(116.3 kbyte)
今回から「風の表記法」について考えてみたいと思います. 「風」の特性を表現する要素として,風向(ふうこう)と風速(風速)があります.風向は,0度から360度までの方位で表されますが,通常は16方位で表します.「北東の風」は、北東から南西に向かって吹く風を示します. 風速とは,風として空気が移動する速さのことです。気象庁などで通常使われる単位はm/s,国際的にはノット (kt) が用いられます. 単に「風速」という場合,地上気象観測では10分間の平均風速を表し,0.25秒ごと(気象庁の基準)に観測される瞬間的な風速を瞬間風速といいます. 風力(ふうりょく)とは,風の速さを表す風速に対して,風が物体に与える力を定義したものです. 風力を定義したものとしては,イギリスの海軍提督であったフランシス・ビューフォート(1774-1857)が1806年に提唱した風力階級が有名です. ビューフォートは風力を0から12までの13段階で表し,それに対応した海上の様相についての表を作成しました.その後,より客観的な風速と風力階級も対応付けられました. この風力階級表は1964年に世界気象機関の風力の標準的な表現法として採択され,現在,ビューフォート風力階級といえば通常はこの世界気象機関で採択された風力階級表を指します. 日本の気象庁の採用している気象庁風力階級はこのビューフォート風力階級を翻訳したもので内容は同一のものです.風力 地上10m 陸上および海上の様子階級 での風速(m/s)0 0〜0.2m/s 煙はまっすぐ昇る。 水面は鏡のように穏やか。 1 0.3〜1.5m/s 煙は風向きが分かるくらいたなびく。 さざ波が立つ。 2 1.6〜3.3m/s 顔に風を感じる。木の葉が揺れる。 白いさざ波がたつ。 3 3.4〜5.4m/s 木の葉や小枝が揺れ続ける。 波頭が砕ける。 4 5.5〜7.9m/s 砂埃が立ったり、小さなゴミや落ち葉が宙に舞う。 小さな波が立つ。 5 8.0〜10.7m/s 葉のあるかん木が揺れ始める。 水面に波頭が立つ。 6 10.8〜13.8m/s 木の枝が大きく揺れ、傘がさしにくくなる。 泡や白波が飛ぶ。 7 13.9〜17.1m/s 大きな木の全体が揺れ、風に向かって歩きにくい。 波が重なり、しぶきが飛ぶ。 8 17.2〜20.7m/s 小枝が折れる。風に向かって歩けない。 波高が高くなり高波になる。 9 20.8〜24.4m/s 屋根瓦が飛ぶ。建物に被害が出始める。 水の泡が筋を引く。 10 24.5〜28.4m/s 根こそぎ倒される木が出始める。のしかかる様な高波。 白い泡がはじけ飛ぶ。 11 28.5〜32.6m/s 被害が大きくなる。稀に起こる暴風。 海面が白い泡で覆われ、しぶきで視界が悪くなる。 12 32.7m/s以上 ごく稀な大暴風。被害がとても甚大になる。 海面が真っ白になり視界が失われる。 風力発電では平均風速 7〜10m/sが必要となっていますが,強風は様々な問題を引き起こします. 例えば,JRによる運行規制基準は一般規制で,風速20mで警戒,25mで徐行,30mで運行中止となっています.一方,通称「早め規制」と呼ぶ,より厳しい基準では15mで警戒,20mで徐行,25mで運行中止となっています. 「風」は常に変化し,その風向・風速は絶えず変動しています.したがって,風向分布,風速分布を用いてある地点の「風況」を表すことになります.「風況」データは,気象データの一つであり,気象庁を始め様々な機関で測定されていますが,統計的にまとめ容易に閲覧できるように整理されているのは気象庁のデータです. 気象庁の観測データは,主に気象官署(気象台および測候所,全国161ヶ所)と地域気象観測所(AMeDAS観測所,全国845カ所)で,風向を16方位、風速を0.1m/s単位で,毎正時に前10分間の平均値を観測しています. 風況観測では,平らな開けた場所,地上10mの高さが基準となっていますが,障害物の関係から実際は10〜30m程度の高さで観測されます. なお,AMeDAS観測所では高さ6.5mが基準となっています.これはAMeDASが降水量の観測を主目的としているためで,データの利用には事前に立地点を評価して使用する必要がある,とのことです.(出典:石田博氏:http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No84/Ishida0110.htm#Chap5)
[文責:スリー・アール 菅井弘]
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