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No.102：風力発電(第2回)
風力発電(その2)
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No.101：風力発電(第1回)
風力発電(その1)
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No.100：年始のご挨拶(2006年)
｢年始にあたって｣
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No.099：水素エネルギー・燃料電池(その4)
燃料電池
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No.098：水素エネルギー・燃料電池(その3)
水素の製造
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No.097：水素エネルギー・燃料電池(その2)
水素エネルギーの位置づけ
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No.096：水素エネルギー・燃料電池(その1)
水素生産および需要の現状
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No.095：バイオマス(第7回)
バイオマス利活用例（3）
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No.094：バイオマス(第6回)
バイオマス利活用例（2）
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No.093：バイオマス(第5回)
バイオマス利活用例（1）
No. 031 update 2002.12.03 PDF版(13 kbyte)
今回は｢氷雪冷熱｣について考えていきたいと思います． ｢氷雪冷熱(氷雪エネルギー)｣とは，冬季に蓄えた雪や氷を，夏場の冷房や低温貯蔵施設などに活用することで低温，高湿度の室内環境を安定的かつ安価に作り出せる可能性のあるエネルギー資源です． 総合エネルギー調査会の新エネルギー部会の報告書で「氷雪冷却エネルギー」の名称で新エネルギーとして認知され，政令改正（平成１４年１月２５日公布・施行）で法律上の新エネルギーとなり，設備装置にかかる費用が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金対象となりました． このエネルギーはその名称からも明らかなとおり，北海道，東北地方を中心とした豪雪地域で特に有望なエネルギー資源ということになります．実際，これらの地域では，以前から雪氷を夏期まで保存し，雪室，氷室として農産物の冷蔵用に用いる取り組みが進められてきていました． 最近では地方自治体が中心となって，雪氷を夏期の冷房用の冷熱源とするなどの取り組みが活発化しつつあります．雪氷冷熱の活用は，雪氷資源を有効活用した地域振興の観点からも意義があることから，北海道では｢十勝雪氷エネルギー利用推進協議会｣が発足して，その普及への取り組みが活発化しています． 氷雪冷熱利用の意義としては，�＼侈�代替効果，��CO2排出抑制効果，��除湿，除塵効果（人体に優しいエネルギー），�ず酳�等の鮮度保持・糖度増加（農業倉庫の場合）等があると言われています． 具体的な氷雪冷熱の利用形態としては，単純な冷気の直接利用または送風機を用いた雪室・氷室方式，および熱交換器等の高度なシステムを用いた雪冷房方式に分類されています． 氷雪冷熱利用の経済性については，貯雪倉庫等のイニシャルコストが高く，同等規模の電気冷房と比較してランニングコスト上のメリットが実現できた場合でも，総コストとしては高いようです．これが普及に向けた最大の制約となっている，とのことです． 室蘭工業大学媚山助教授や北海道経済産業局の試算では，電気冷房と比較してランニングコストは４割程度割安となるものの，イニシャルコストは電気冷房に比べて２倍程度割高で，トータルコストでは１〜５割程度割高とのことです． 以下に氷雪エネルギーの導入実績とエネルギー供給源としての潜在性のデータを示します．導入実績施設名 施設数 貯雪量(t) 石油代替量(kl)農業施設 農業倉庫 33 10481 102公共施設 老人福祉施設 2 1100 11住宅 一戸建住宅 3 109 1住宅 共同住宅 2 102 1作業施設 物産館等 5 1649 16合計 44施設 13441(t) 約130(kl)(出典)財団法人雪だるま財団調べ(http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g102272j.pdf)潜在性試算 現在の導入実績 潜在量試算� ＼�在量試算�� （2000年8月現在）（貯雪量ベース）（施設ベース）雪使用量（万t） 1.3 5000 −原油換算（万kl） 0.013 48 159(備考)１トンの雪使用により，約9.7(L)の石油節約が可能として試算．(出典)経済産業省ホームページ(http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g102273j.pdf) 一次エネルギー供給(原油換算百万kl)の2000年度(速報値)実績は6億(kl)でその52％に相当する約3億(30000万)klが石油となっています．これらの数字と比較すると，氷雪エネルギーは利用可能な地域は限られますが一次エネルギーの0.1〜0.4％を担える可能性があります． 供給エネルギー規模としては決して大きなものではありませんが，｢再生可能エネルギー｣という純国産エネルギー資源という視点が重要と考えることができます． ところで，本題から離れますが，例えば日本には海外では例を見ないほど自動販売機が多数設置されています．飲料用自動販売機だけでも265万台あり，年間使用電力量は72億kWh程度と推定されています．ちなみに飲料用以外の自動販売機は約300万台あり，年間使用電力量は約8億kWhと推定されています(出典：東京大学大学院工学研究科環境海洋工学専攻・安全評価工学研究室ホームページ http://sunshine.naoe.t.u-tokyo.ac.jp/)． 自動販売機1台当りの消費電力量の抑制により自動販売機全体の電力消費量は着実に節減されていますが，それでも原油換算係数0.265 (kl/千kWh)で評価すると約20万kl相当となり，今回の氷雪冷熱の潜在量に匹敵する規模のエネルギー消費となっています．自動販売機は確かに便利で，私自身も利用していますので｢当事者｣の一人ですが，｢便利さ｣を多少がまんすることを社会全体で考える時期がきていると感じています．----------------------------------------------------------------スリー・アールからのお知らせ 本年10月より，放射性廃棄物処理処分や環境修復関連の刊行物（米国原子力学会隔月発行の雑誌）の日本語版を電子配信しています．その一部(9-10月号)を以下のサイトから無料でご試読いただけます．http://www.3r-net.com/freetrial/PDFファイルをダウンロードする際の認証は以下のとおりです．ユーザ名：freetrialパスワード：freetrial 米国での廃棄物問題の議論は国内で同様な問題を考える際に参考になる点が多々あるように思いますので是非一度ご覧ください．なお，正式版は以下のサイトでご案内致しております．http://www.3r-net.com/atomic/rad/rad_top.html----------------------------------------------------------------
[文責：スリー・アール 菅井弘]
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