No.032:エネルギー(第16回)

燃料電池

No.031:エネルギー(第15回)

氷雪冷熱

No.030:エネルギー(第14回)

廃棄物燃料製造

No.029:エネルギー(第13回)

廃棄物熱利用

No.028:エネルギー(第12回)

太陽熱利用

No.027:エネルギー(第11回)

バイオマス

No.026:エネルギー(第10回)

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No.025:エネルギー(第9回)

風力発電

No.024:エネルギー(第8回)

太陽光発電

No.023:エネルギー(第7回)

地熱発電

No. 109 update 2006.07.14 PDF版(100.1 kbyte)

廃棄物(第2回)

廃棄物(その2)

 今回は「廃棄物」の概要について考えてみたいと思います.

 まず,「廃棄物」問題を考える上で,日本における廃棄物の分類について理解しておく必要があります.

 一般的なごみ(廃棄物)は,「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上(以下「廃棄物処理法」)では「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類されています.
 
「一般廃棄物」は産業廃棄物以外のすべての廃棄物のことを言います.さらに「一般廃棄物」は「家庭系一般廃棄物」と「事業系一般廃棄物」に分類されます.家庭系一般廃棄物とは,主に一般家庭から排出されたごみであり,事業系一般廃棄物とは,産業廃棄物に区分されていない事業活動から排出されるごみです.

「産業廃棄物」とは,事業活動を伴って排出される廃棄物のうち,廃棄物処理法で定めたものを言います.


 各廃棄物の実例を以下に示します.

家庭系一般廃棄物の例
・一般家庭から出る紙ごみ
・一般家庭から出るペットボトル
・自宅の庭をその住人が剪定したことにより出た一般家庭の木屑
・自宅の壁紙をその住人が貼った時にでた壁紙くず
・事業に使用していない自家用車両の廃棄タイヤ

事業系一般廃棄物の例
・事務所から出る紙ごみ
・事務所から出る紙ごみを焼却した焼却灰
・海岸への漂着ごみ(排出者が不明の場合)
・庭師が庭を剪定したことにより出た一般家庭の木屑
・個人商店からでる商売上の包装紙くず

産業廃棄物の例
・解体業者が解体した家屋の解体材
・製材業者から排出される樹皮等
・産業廃棄物を焼却した焼却灰
・建築業者が家屋の新築時に排出した壁紙くず、包装材、縄
・食料品製造業から生じる動植物性の残渣
・営業用車両からの廃棄タイヤ

(出典:廃棄物 http://www.fhs.kanagawa-u.ac.jp/class/1999/9904/haikibutu.html)


 以上のような分類は平成3年(1991年)10月の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律」によりさらに細分化されました. 
 
 具体的には「一般廃棄物」,「特別管理一般廃棄物」,「産業廃棄物」,「特別管理産業廃棄物」の4つに区分しています.

産業廃棄物
○産業廃棄物
○特別管理産業廃棄物(産業廃棄物のうち特に指定された有害なもの)
 
一般廃棄物(産業廃棄物以外のもの)
○一般廃棄物(事業系一般廃棄物,家庭系一般廃棄物)
○特別管理一般廃棄物(一般廃棄物のうち特に指定された有害なもの)


 実は,廃棄物問題が複雑と感じる一つの理由は,全く同じ廃棄物であっても排出源が異なると「一般廃棄物」の取り扱いとなったり,「産業廃棄物」の取り扱いとなる場合があります.

 例えばポケットに入っていた紙くずを,家庭のごみ箱に捨てると「家庭系一般廃棄物」として処理されます.しかし,これを会社のごみ箱やコンビ二エンスストアのごみ箱に捨てると「事業系一般廃棄物」となります.また,工場や建設工事現場に設置されているごみ箱に捨てると恐らく「産業廃棄物」となります.


 日本における廃棄物問題を複雑にしている原因の一つが,発生場所で同一のごみであっても取扱いが異なることにあります.例え全く同じ廃棄物であっても,廃棄した場所によってその後の取扱い方が異なります.

 パソコン(PC)リサイクルにおいても,家庭系PCと事業系PCに分類されていますが,個人事業や零細企業ベースでは正直,事業用と個人用を兼ねたPCも沢山存在しています.会社で個人のパソコンを使う可能性もあります.

 正直なところ,パソコンは家庭で会社でも身近な存在であり,家庭系と事業系を区別して回収する意味がどこにあるのか,私には理解できていません.回収システムはできるだけ,単純でわかり易くして欲しい,と個人的に感じています.

[文責:スリー・アール 菅井弘]

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